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労務管理士って、国家資格?

以前の我が家のポストに入っていたこのチラシ。

結論から言えばサギではない。が、騙される人も居るかも・・・

労務管理士とは?

名前だけ聞くと「ちゃんとした資格」っぽい感じがします。
しかしながら、実際には民間の団体が認定する資格で、国家資格とは違います。

もちろん、民間資格がいけない、という意味ではありません。
簿記検定や英語検定は民間資格ですが、社会的にも十分通用します。

しかし、労務管理士についていえば、社会的に認められた資格とはいえないのが現状です。というのも、いくつかの民間団体がそれぞれ独自の基準で認定しており、統一した基準がないのが実情です。

講習内容は?

講習内容ですが、1日数時間の講習と1万円の受講料で資格が取得できます。
ただ、登録するのに別途5万8000円かかるようです。

いわゆる社労士とは違うの?

似た名前の国家資格に「社会保険労務士」があります。
こちらは国家資格で独占業務ができます。

実は昭和43年まで、国家資格としての「労務管理士」というものがありました。これは旧労働省の管轄で、当時の厚生省の管轄だった社会保険士と「合併」して「社会保険労務士」という国家資格になりました。

取得の意味があるのか?

1日の講習を通じて勉強できることは確かです。しかし「就職に有利だから取っておこうか」と思うならば、いったん立ち止まって再検討することをお勧めいたします。

というのも、先に書いた通りこれは民間資格で、しかも有名ではありません。たとえ履歴書に書いたとしてもほとんどの会社では「何これ?」と思われてしまうのが現状でしょう。

また、労務事情などは各会社によって取り扱いが大幅に違います。そのため、いざ就職して総務・人事に配属された場合、その会社のルールを一から勉強しなければならないのが現実です。

自分の見識を広めるためのもの

では、どんな人が労務管理士の講習を受けたらいいでしょうか?自分の見識を広めたい人には、この講習が役立つでしょう。
残念ながら世の中では、こうした労働基準法や労働者を守るための各種規定を無視するブラック企業が一定数あります。そうした現状を知るときに、本来の法律について学ぶことが損とはいえないでしょう。

労務管理士の講習のまとめ

民間資格であり履歴書に書けば有利になる、というものではない。自分の知識を増やすためには役立つかもしれない