飛行機

2018年11月「JALちょっとマニアックな工場見学」参加レポート

結論から言うと最高でした!次回もぜひ企画してほしいですね!

JALの工場見学は大人気

日本航空では、社会貢献活動の一環として「機体整備工場の見学会」を無料で開催しています。
(同様の企画はANAでも実施しています)

2018年11月に旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が発表した
「旅好きが選ぶ無料観光スポット2018」でも、
JALの工場見学が堂々の第1位を獲得しました。

ただ、見学するだけでなく充実した展示エリアもあります。
歴代のキャビンアテンダントの制服が一堂に会していたり、
(写真撮影厳禁ですが)皇室フライトについてのコーナーもあり、
全然飽きることがありません。

注意点としては、小学生未満のお子様はNGということ。
実際、整備場の見学では小さい子どもには危険な個所もあるので、
これは致し方ありません。

見学の申し込みはJALの公式ページからどうぞ!
https://www.jal.co.jp/kengaku/

参加レポート

2018年11月25日、「いいニッコーの日」に開催された「ちょっとマニアックな工場見学」ですが、企画の意図についてJALはこうコメントしています。

このたび、これらのプロフェッショナル達が持つ航空に関する知識を、「運航」「整備」「客室」のテーマに分けて“深く・詳しく”お伝えしたい!普段の見学では解説しきれない航空の世界にドップリつかっていただきたい!という想いから、通常の工場見学ではお伝えしきれない情報量で詳しく語る、『飛行機大好き人間集まれ!ちょっとマニアックな工場見学』を開催することとなりました。【JAL公式フェイスブックから】

当日は、「運航」60名、「整備」45名、「客室」45名の枠(午前と午後の2部制だったので300名)に対して、実に60倍の応募があったと話で聞きました。

私たち夫婦は「客室」コースで申し込み、見事当選をいただきました。ありがとうございます。
妻がJGC正会員だったから?かもしれません。

午前の部に参加した私たち、まず施設に入るときに会場の方から

「皆さん、今日初めて工場見学に来られた方は…いませんよね(笑)」

そして当然のように周りは経験者だらけでした。

講義編

客室コースでしたので、講師は女性の方と思い込んでいましたが、登場したのは男性のH氏。
1970年に「スチュワード」として日本航空に入社。
H氏自身、入社するまでは飛行機に乗ったことすらなかったそうです。

当時花形のDC-8に乗務していたそうで、
ワインの種類など、今まで全然かかわったこともないような分野も
一生懸命勉強したとおっしゃっていました。

CAさんというと女性のイメージが強いですが、
最近では男性の採用枠も増やしているとのこと。

マニアックな小ネタとしては、

「標準作業姿勢動作」というのを学んで
腰痛対策など身体への負担を少なくする工夫がされていること、

資生堂から講師を招いてビューティーレッスンを受けること、

AEDは全員が操作可能、

また年1回はCAもパイロットも必ず非常救難訓練を受けて
万が一に備える準備も万全だそうです。

CAさんのキャリアパスとしては、

国内線 → 国際線 → 国際線ファースト担当になっていきます。

1年目が国内線、2~3年目以降から国内/国際線兼任、
3年目以降に国際線ファーストの訓練を受けていきます。

そして7年目以降に昇格訓練を受けて合格すると、
リードキャビンアテンダントになります。

国際線クラスインチャージ業務の責任者、
つまり、ビジネスクラスのチーフだったり
エコノミークラスのチーフとして活躍していきます。
また、国内線の小さな飛行機では客室責任者となるそうです。

リードCAとして働いたのちに、さらに昇格訓練に受かると、
チーフキャビンアテンダントとなります。

チーフCAになると、部下が20人以上となり、
そのうちの10人ほどと一緒にフライトするそうです。

講義では、1か月のスケジュールについても紹介。
前月20日に次の月の予定が公表されるそうです。
アメリカやヨーロッパ線は2泊4日、
アジア便は2泊3日でスケジュールが組まれます。

例えば羽田からパリへのJAL045便の場合、
ファースト3名、ビジネス5名、エコノミー5名の
合計13名が搭乗します。

ちなみにCAさんは自分の担当するクラスの
機内食を食べるとのこと!
なかなかシビアな世界です…。

工場編

こちらは、通常の工場見学では40分のところ、
今回は60分も見学できました。

名物の滑走路脇の「撮影会」もゆっくり出来ましたよ。

さらに、「マニアックライン」(と呼んでましたが)
通常よりも機体に近づいての撮影や説明も受けることが出来ました。

ここまで近づけるのが嬉しいです。

ちなみにこちらのエンジンはGE製で、中央にある「うずまき」が特徴です。
Pratt & Whitney(P&W)のエンジンだと、中央部分が「ただの白線」なので、
そこで見分けることが可能とのこと。(さすがマニアックな日だ)

たっぷり堪能して、「ちょっとマニアックな工場見学」のツアーを終えることが出来ました。

JALの魅力

通常のコース以外に、こうして「特別な」ツアーを企画してくれるJALさんには感謝です。

もちろん大会社(本体社員1万人、CAが6000人、パイロット2000人というお話がありました)なので、
色々なことが起きたり、構造的な問題もゼロとは言えないでしょう。

それでも日本を代表する航空会社としてのサービスは安定感があります。
ローコストキャリア(LCC)には絶対に真似できないところなので、
そこはこれからも高品質を保っていってほしいものです。